「あ…こんなに来てくれて……急に呼んじゃってごめんなさいね。
ありがとう。」
澪の病室前に行ったとき、ちょうどおばさんが出てきた。
久々に見たおばさんの顔はひどくやつれたように見えた。
「あの…澪に会うことは…」
あかね先輩が少し遠慮気味に、問いかける。
「そうね。でも会う前に、少しお話したいことがあるの
…あそこの談話室でちょっといいかしら。」
おばさんは、俺たちに少し微笑むと、俺らの前を歩いてゆく。
俺らはそのあとを歩き、談話室に着くと、おばさんはゆっくりと椅子に腰かけた。
その横に、紗名が腰かけ、俺らはその前に立ち止まった。
「おばさん…大丈夫?」
紗名がおばさんの手を優しく握って心配そうに声をかけた。