__澪…お前は今どんな気持ちなんだ…
走る地面も、風も、空も何もない…
そんな世界で、お前は今どんな気持ちでいるんだ…?
「……なぁ……澪。」
陸部の皆と、澪のお母さんは気を使って、俺と澪を病室に2人っきりにしてくれた。
といってもICU治療室(集中治療室)。
だから、俺がここにいられるのは残り数分。
機械音だけが響く病室。
下を見れば俺には確かに地面がある。
そこに俺は立っていて、お前は立っていない。
澪の頭にはぐるぐると包帯が巻かれていて、痛々しかった。
血だらけだった澪の顔はきれいに血が拭き取られていたが、顔はまだ浮腫んでいていた。
でも……お前はお前だよ。
どんなに姿かたちが変わろうとも……お前はお前なんだ。



