On Your Marks…~君と共に~




「あ、あなたは…?」




涙でぐしょぐしょの顔をしたおばさんは、俺を見上げていた。




「澪さんのクラスメイトの……勝木瞬です。」



「…勝木…瞬君…。澪から話は聞いていたわ。


…あの子ね、あなたの話、うれしそうにするのよ。

やっと見つけたんだ。あたしはあいつの背中を押してやるんだって…追い風になってやるんだって…


イメージ通り…。あなたが、澪の憧れの人で良かった…。


あなたのせいじゃないわ…あなたのせいじゃない。





大丈夫、そう、大丈夫よ。


あの子はああ見えてしぶといもの。


そうよ…大丈夫よ…


だからね、顔をあげて頂戴、瞬君」




そういって、おばさんは無理やり俺に笑顔を作った。


涙をこらえて、必死に前を向こうとしている、おばさんの姿はどこか澪と似ていて…やっぱり親子なんだと思った。