「あー!もう、こんな時間じゃんっ!あたし、6時からジョグしようと思ってたのに…」
帰り道、ふと携帯画面を見て、騒ぐあたし。
練習がないとき、1時間ほどのジョグをしている。
だけど、今この時間んだと、きっと家に帰るのは7時過ぎで、きっと走ることはできない。
「お前、体休めるってこと知らねえのかよ。」
隣で、瞬が呆れ顔で言って来る。
「あたしは走ることが好きなのっ!好きで走ってるんだから。」
「陸上バカ?」
「あんたに言われたくないよっ!」
いつものように言い合いの絶えないあたしたち。
空はもう完全に茜色になり、夕日があたしたちを見ていた。
振り返れば、あたしと瞬の影が並んでいる。
こうやって、いつまでも2人ならんで、笑っていられると思っていた。
そんな気がしてた。
いや、確信していた。