On Your Marks…~君と共に~



全員お着換え中のようで、一斉にあたしたち2人を見た。



「おまえら、相変わらず息ぴったりだな」



部一かっこいい彩羅先輩がクスクスと笑いながらあたしたちをみている。


髪も短くて、身長も高いから、パッと見男と見間違えられてもおかしくはない。


もし、彩羅先輩が男だったら間違いなくモテモテだったと思う。



「その元気……。少し分けてほしいよ……」



瑞希先輩がため息交じりに、スパイクをバックから取り出している。


セミロングの髪を今日は結構下の方で束ねている。


瑞希先輩はテンションが高ければ高いほど、髪を結ぶ位置が高くなる。


今日は気分が優れない様子。


未だに、テンションマックスの瑞希先輩のポニーテールは見たことがない。



「まぁ、さっさと着替えて、今日は早めに始めて早めに今日は終わろう」



キャプテンのさやか先輩が、1番に着替え終わったようで、部室を出ようとあたしたち2人に近づいてきた。


あたしたち2人は、さやか先輩と入れ替わるかのように、部室に入り、自分のロッカーへと荷物を運ぶ。



あたしのロッカーの隣には未来先輩。


ベリーショートな髪形なのに、目がでかいからどうしてもかわいく見えてしまう未来先輩。


おまけに顔もとても小さい。


あたしを見るなりニヤッとわらってくる。



「澪、体重減った?」



いっつも部活前に聞いてくる決まり文句。



「ご想像にお任せします……」



いつも通りに返事を返すあたし。