素直になれたら..

日が暮れ微かに登ってきた夕日に染まる教室。
生徒達は部活に向かい、家に帰り、塾に行き、遊びに行き。
それぞれがそれぞれの場所へと向かった。

ーーー私はどこに行けば良いんだろう。

「う、っ…グズっ…」

静まり返った教室に隣のクラスでやっている
委員会の騒ぐ声が響く。
誰か来てもおかしくない状況で
ましてや涙なんか見せたくないのに
涙が止まらなくて..自分の机の脇に
座り込んでいる自分には気付く人はそう居なかった。


「…あ、部活終わっちゃった」

18:30のチャイムで活動していた部活が
一斉に片付けに入る。
隣のクラスでやっている委員会も
丁度話がまとまって終わった頃だろう、
ぞろぞろと教室をでて靴箱に急ぐ。

もちろん、ウチのクラスからも
委員会に出てる人は居るわけで。

「は、瑠奈?!何で泣いてんの、、」

そう言って心配そうに眉を下げながら
隣に座るのは隣の席の本谷有羽(もとや ゆう)。

「もーっ、彼氏も彼氏じゃんね。瑠奈が強がってんのも分からないなんて彼氏って言える?!…よしよし、今日も頑張ったね」

そう言ってぽんぽん、と頭に置く手には力が入る。
そんな言葉に苦笑いを返すと
「また見ちゃったの?」と顔を覗き込む有羽にゆっくり頷く。