教室に戻ったら悠木から”今までどこ言ってたんだよ。”と背中を叩かれながら問いただされた
本当のことを言って言いふらされたらシャレにならないので『保健室に行ってた。腹が痛かった』とありがちな嘘を吐いたらあっさりと信じてしまった。
帰りのHRで担任が”近いうちに喫茶店周辺で、暴力団の抗争が起こるかもしれないということだ。
みんなしばらくの間外出を控えるように。” と言っていた、その他にはたいした連絡はなかったのでそのまま帰りのHRは終わった
放課後、若葉と約束していたので下駄箱へ向かおうとしたら
悠木に止められた
「なんで帰ろうとするんだよ」
「なんでって、待たせてる人がいるからだよ」
「待たせてる? 彼女か、彼女なのか!?」
彼女なんていない、いるわけがない。
いたらおまえには関わっていないからな
「お前ぇ! 約束しただろ!」
”約束?なんのことだ。おれはなにも覚えていない強いて言うなら1ヶ月前に貸した2000円返せ”
と怒鳴り気味に言うと悠木は財布から2000円を取り出し俺に渡してきた
それから悠木は”トイレに行く!”といって消えてしまった
放課後に話を聞く、と言う約束があったが招集をかけられているので仕方がない
明日にでも聞いておこう
「せんぱーい!」
「ん、ん?」
「居ました、」
「そりゃぁ居るだろうよ、3年の階だもん。それと悪いな、わざわざ来てもらって。俺から行こうと思ったのに」
「それくらいは大丈夫です! それと……昼休みの時のことは……」
「あぁ、報告しなくちゃな。警戒を高めないと俺もお前もあぶないな」
それで仲間の一人が襲撃されたら危険だ。
6時に集合だからまだ時間はあるそれまでなにをしてようか
「私のことを心配してくれてるのですか……さすが先輩です!」
心配しているわけではない、お前が怪我してこれからの任務に影響が出たら俺の負担が増えるから怪我してほしくないだけだ
「ツンデレってやつですか!?」
「うるさいやかましい」
「うるさいですか!? やかましいですか!?」
「お前……ここまでうるさいとは思ってなかった、しばらく口閉じてなよ」