「えっと、起きたようなので帰ります。おやすみなさい」と

立ちあがろうとしたから

とっさに腕を掴んだ





「――帰らないで」



もう何も考えなくていい


考えられない





ギュッと響子を抱きしめれば


ああ、やっぱり


心地がいい








情けないじゃないか


24歳のいい歳の男が


4つも年下の女に


抱きついて


泣きそうだ