占いを、信じてる!

「あ、えと、木村くんと同じ学校の小林咲です…。よろしくお願いします。」


ただの言葉のアヤなのにさ…
また姉がキタ。


「よろしくって、あなた彰の彼女なの?!なんなの?!」

なんかよくわかんないけどキレてきたから焦った。


まあ木村くんが「ちがうよ!!」って慌てて否定してくれたからいいんだけど。
慌ててたのがなんかひっかかったんだけど。

「そうですよ、違いますよ!!」

「ふ〜ん…。」

でもさっきよりは目つきが緩んだ…気がする。

姉は続ける。


「まあなんでもいいけど…。あのね、彰ってこーゆーのんびりした子でしょ?しかも顔がこの顔だから悪い女が彰にひっついてくるわけ。だからあたしがこーして彰を守ってんのよ。」

姉は木村くんの両肩をつかんで、笑った。


まあよーするにブラコンってことだ。



姉は携帯を取り出して時間を確認すると
「彰、行くよ。」
こちらに少し頭を下げてどんどん歩いて行った。木村くんも「じゃあね!」と爽やかスマイルを残し、姉のあとを追っていった。







…という感じである。