占いを、信じてる!

――――――…

わたしは咲の話を聞いて咲の頭をばしばし叩いてやった。

いろんな意味を込めて。


咲の話は次のようなものだった。





咲はわたしが走って帰ってしまったあと、わたしを追いかけるのを諦め、なんと木村くんに話かけに行ったそうだ。


―――――…


※ここからは咲目線です。



「おーい!!木村く〜ん!!」


あたしが呼ぶと、あたりをキョロキョロしていたが、やっとあたしに気づいたみたい。

「あ、ドッジボールのときの…」

「あたし咲ってゆーんだ!」

「咲ちゃんね。こんにちは。」

木村くんはものすごい穏やかな感じで、今更ながらあいさつしてきたので

「あ、どうも〜」
と言っておいた。


(それにしても超気になるんだけど…!!)

さっきから木村くんの隣にいる綺麗な女の人が、すんごい睨んでくる…


でも、千夏が逃げたくなるのもわかるくらい綺麗な人だ。
すらっと細くて、もちろん木村くんよりも背が大きい。緩く巻いた長く明るい髪と、綺麗にほどこされたメイクがまた女の人を引き立てている。



「あのさ、その女の人誰?」

ちっちゃい声で木村くんに聞いてみた。


木村くんはハッとしたかんじで

「ああ、紹介するね。」


なんだか緊張した…。