「え……うそ…」
目の前の光景を信じたくなかった。
気づいたときには咲が止めるのも聞かず、家に向かって走り出していた。
(木村くんのばかばかばか!あんな綺麗な彼女いたなんて…!!)
わたしは家に着くなり部屋に閉じこもって泣いた。
わたしはあんまり恋とかしたことないし、実は付き合ったりしたことない。
告白とかはされたことあったけど、本当に好きな人じゃないとダメだった。
わたしはこんなにも木村くんが好きになっていたんだ…。
一目惚れってほんとにあるんだ…って実感した。
(やっぱり占いのとおりに家でおとなしくしてればよかった…)
悔しくてずっと泣いていたら、いつのまにか泣き疲れて寝てしまった。

