わたしは小池くんとまた出会えたことが嬉しくて、デレデレしていた。



でもおかしな点に気がつく。

本屋で見かけたときは自分と同じ学校の制服じゃないと思った。でも小池くんは3組にいた。



よく記憶をたぐりよせてみれば



「あ!!そっか!!あれは制服じゃなかったんだ!!!」


わたしが叫ぶと二人はまたびくっとしてこちらを見た。

今のわたしは小池くんに会えたことと謎がとけたことでご機嫌だ。なにがあったって怒らない。



「あの〜、もしよかったら名前とか教えてもらえませんか?!」

わたしは勇気を振り絞って小池くんにたずねた。
このままじゃ、もう二度と関われないかもしれない。そう思ったから。



でも小池くんは何も怪しんだりする様子はなく、「あ、木村です」と、にっこり微笑んだ。