美しすぎる魔女の誘惑のキス

その中から心配そうな面もちで立花愛梨が出てきた。

「夜神月さん‼︎ 大丈夫⁈ すごい勢いでボールが当たってたからもう心配で、」

迫真の演技にもう笑えてくる。

「はい。 もうだいじょ…っ⁉︎」

ズキンッ 立ち上がったと同時に刺すような痛みが襲う。

こけた時に足首をひねったみたい。

「え⁉︎ 夜神月さん大丈夫⁈ 」

私の異変にさらに声を張り上げる。

この女、とことん目障り。

「大丈夫。 たいしたことじゃ…ってちょっと⁉︎」

作り笑いで取り繕うとしていたら体が宙に浮いた。

「先生ー。 保健室に連れて行ってきます。」

耳元で聞こえる大きな声に今の状況を理解する。

なんなのこの展開は…。

間近で見るイケメン君は、チラリと私の顔をうかがうと、お姫様抱っこしたまま保健室へと歩き始めた。