あたしの好きな人




なるようになるよね。



もしかしたらあたしの考え過ぎで、会いに行ったらまた抱きついてくるかもしれない。




そう思いながら、稜のクラスを覗いた。




昼休みでガヤガヤしてる中、稜は一瞬で見つかった。




女子に囲まれながら笑っている稜は一瞬で見つけられた。



軽いボディータッチをしながら、笑っている稜。


たまに、キスしそうなくらい近くなる顔。



……稜、なんで?



いや



違う。




最初から稜はこうだったんだよ。


チャラ男だったよね。



でも




あたしの前にいた稜は、かっこよくて、優しくて、明るくて、自意識過剰で、自己中で、



あたしのこと好きって言ってくれて。








目の前の光景を見たくないのに、足が動かない。




その軍団は廊下に出ようとあたしのいる方へ来る。


稜が、来る。




…稜があたしに気づけば、またいつもみたいに__