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土曜日___
「わぁー!すごい」
「楽しそー」
千枝ちゃんと稜と桃夜を連れて、お兄ちゃんの学校の文化祭に来た。
入口の門から装飾がすごくて感動してしまう。
稜と桃夜は何故か一言も話してないけど。
そういえば、二人ってなにか接点あったかな?
結斗にしとけばよかったかも…
「さ、入ろ入ろ!」
文化祭くらい楽しまなくちゃ!
まずはお兄ちゃんの教室にでもお邪魔しようかなー?
「波奈……お前が誰かを怪我させたらその人可哀想だから手ぇ繋いでやる。」
「まって桃夜、早口過ぎて聞こえない」
さりげ悪口言われた気もしたけど。
「なーに馬鹿みたいなこと言ってんの?ね、波奈ちゃん」
「え、いや、ん?」
「いこっか、波奈」
そう言って、稜はあたしの手を引いて人混みをグングン進んでいく。
いくってどこに!?
てか歩くの早い!
「ちょっと……、二人と離れちゃうじゃん!」
「いいじゃん、二人で楽しもうぜ」
「はぁっ!?」
なんで!

