あたしの好きな人




「お前…「はーなー!」

「うわっ!!」





桃夜が何かを言おうとしたところ、タイミング悪く稜がやってきた。




「ちょっと稜!手を急に引かないで!」

「んなキレんなよ。ほら、踊ろーぜ」




まったく本当、マイペース……いや、自己中なんだから…。




「てか!あたしと踊れるように仕込んだくせに来るの遅い!」




どんだけ先輩に捕まったかわかってるの!?


まあ、どうせ稜はまた女の子にでも捕まってたんだろうけど!




「ふーーん。」

「なっ…なによ。ニヤニヤしないでよ」

「俺とそんなに踊りたかったんだー?いやー、嬉しーな。やっぱりもう俺に落ちたんじゃないの?」

「はぁっ!?そんなわけ「あのさ」



桃夜の一言でハッとした。


そうだ、あたし今桃夜と踊ってるんだから。




「お前。最近波奈に突っかかってるみたいだけど、迷惑かけてんなよ」

「迷惑ねー。お前にそういうの言う資格ある?ないよね」

「少なくともお前よりある」

「その根拠はどっからくんのかねー?」



ぐいー、ぐいーっと両方から手をひかれる。


みんな踊ってる最中なんですけど。

なんか人に見られてるのは気のせい?



っていうか手、痛いんですけど!!