あたしの好きな人




「桃夜はさ…人を好きになった事ないから分かんないよ」


「は?勝手に決めつけんなよ」


「だって…絶対無理とか言うじゃん。そんなの分かってる…自分でもわかってるけど!」


「…けど、なんだよ。何も言えねんだろ?図星だろ?だから諦めればいいじゃん」


「そんな簡単に…」


「嫌いになれよ、あいつのこと。」







嫌いに…なれ?結斗を?









「友達のこと嫌いになれとか言う普通?それに…嫌いになりたくない。好きでいたい」







結斗が好き。







それに意味がある。












「はっ……ダサ。しょうもな」


「………なにそれ…」


「叶わない夢追いかけてんじゃねーよ。夢ばっかみてダセェんだよ」


「…………何で…そんなこと言うの…?」







夢を見ようが追いかけようがそんなのあたしの勝手でしょ。










「あたしは…。結斗にあたしだけを見てもらいたい。あたしだけを好きになってほしい。結斗の隣にいるのがあたしだったらって………ずっと思ってた。」








友達としてバスケで繋がってたときから…ずっと。







「結斗のこと…好きなんだよ!辛いよ!だけど諦められないんだよ!……あたしは結斗じゃないと駄目なの!!」









言ってみて、よくわかった。









自分がこれほど結斗の事好きなんだって。