「アシスタントになってから
紗南といる時間が多くなって
仕事してるあいつは
すげぇカッコいいのに
2人でいる時は女になりやがる。
本人は意識ないだろうけど
スッゲーかわいい…って
思っちゃうことが多くてさ。
でも、今の俺の立場じゃ
あいつを守れないし
助けることも出来ない。」

信は片肘で頬杖をついて八重を眺める。

「ふぅん…なるほどね。
お前が女遊びやめたのも
仕事をがんばるのも
全部紗南ちゃんのためか…
よかったな。
やっと自分の愛せる女がみつかって。
スッゲー身近にいたじゃんか。
でも
まだ気持ちは伝えられない…て?」

八重は頷く。

「こんな立場じゃ
ダサくて告れねぇよ。」

「そんなことしてる間に
誰かに取られちゃうかもな。」

信が意地悪く笑った。