一番近くて一番遠い

「それでね
頼んだ人が私の昔からお世話になってる
スタイリストなんだけど
彼がアシスタント欲しがっててさ。
八重を紹介してくれたら
凛花にアシスタント紹介するって
交換条件だされちゃって。
あたしなんかに紹介されたくないとは
思うんだけどさ。
凛花のためにもどうかな?八重。」

「マジで?助かる。」

「え?」

「え?ってなんだよ。だから
助かるっつってんだよ。」

紗南は思わぬ反応にびっくりした。


「てっきり余計なことすんなって
言われるかと思った…」

「余計なことじゃないよね?
やぁちゃん?」

凛花がニコニコして
八重の肩をぽんぽん叩く。

「ああ。コネでもねーと
いいスタイリストのアシスタントなんて
なかなかみつからねぇし。
紗南に紹介してなんて
ダサくて言えなかったから
すっげぇ助かるわ。」

そう言って八重が笑った。

その笑顔に一瞬胸が高鳴る紗南。

「じゃあ受けてくれる?
この人。いい人だから。」

そう言って
八重にtakaの名刺を渡した。

その名刺を受け取った
八重の表情が変わる。