一番近くて一番遠い

「え?そうなの?」

思いもよらない言葉に唖然とする信。

「本気で愛せる女なんて
早々見つかんねぇけど
女遊びはしてねぇよ。
お前の言うとおり、今のままじゃ
まともな恋愛できねぇもんな。」

紙コップのコーヒーを飲み干し
八重はロッカーへ向かう。
荷物を取り出し、身支度を整える八重に
信が背後から抱きついた。

「うわっ!やめろよ気色悪い。」

「とうとう八重は
女遊びから足を洗ったか!」

嬉しそうに信は笑った。

「じゃ、そろそろ本気で
気を引き締めないと、凛のやつ
ますますお前に
アタックすんだろーな。」

八重から離れて
八重の肩に手をぽんと置いた。

「負けねぇよ。」

そう言ってニヤっと信は笑った。