一番近くて一番遠い

「すっげぇキレー。
俺、木下 信。みんな同い年だから。」

いつもの信スマイルは欠かさない。

「あたし秋山 凛花。よろしくー。」

凛花も紗南の美しさに若干引いている。

「みんな八重と同じ学校?」

紗南は帽子で乱れた長い髪を整えながら尋ねた。

「そそ!
俺と凛はメイク目指してんの。」

信は合コンが得意なタイプだ。
必ず初対面の飲み会でリードする。

「ほんとー?じゃあいつか
みんなとお仕事するかなぁ?ってー
八重聞いてるー!?」

八重はメニューを眺めていて
会話に参加していない。

「だから
お前がそれまでモデルやってなきゃ
意味ねーよ。」

八重がはいはい。といった感じで
無理やり答える。