八重は一足先にNYへ戻り
紗南は手続きを済ませて
その後を追うようにNYへ向かった。

紗南の専属誌引退や
拠点をNYに移すこと。
また、八重との交際は
たちまち日本じゅうを騒がせた。

そんな騒ぎも全く届かないNYで
2人は毎日片時も離れず
寄り添っている。




3ヶ月後
信と凛花の挙式に来日した時は
空港でマスコミに囲まれて
大変な騒ぎになった。

それでも二人の手は硬く繋がれたまま
マスコミに対応する。
ようやくマスコミに解放され
タクシーに乗り込むと


「私幸せ。
日本じゅうに八重は私のものって
自慢できるんだもん。」

紗南はそう言って八重の肩に
寄りかかって笑った。

八重も満足そうに
紗南の腰に手を回す。


隣同士の家で育ち
小さい頃は
いつも一緒にいるのが当たり前だった。

でも、年頃になって2人は
それぞれの想いのすれ違いから
離れ離れになって…
それぞれの道を歩み出した。

すれ違った想いが一度は通じ合うも
再び離れ離れになった。


そして2人は遠回りして
ようやく繋がった。

そのお互いの手は強く強く握られる。
紗南の指には婚約指輪が
キラキラと輝いている。
これからの2人の幸せを物語るように…



ーENDー