一番近くて一番遠い

ルームサービスを頼み
コーヒーの香りが漂う部屋で
メガネをかけて書類を広げ出す八重。
仕事のできる男という感じがした。


「これが俺のブランドなんだ。
まだメンズだけだけど
今後はレディースも取り扱いたい。
それで、紗南にはモデルとして
広告塔になって欲しいのと同時に
服のデザインもしてもらいたいと
思ってる。」

紗南はコーヒーを持ってぽかんとする。

「え?デザイン?」

「今までトップモデルとして
最先端の服を着てきたんだ。
やってみたいと思わないか?」

紗南の顔がぱっと明るくなる。

「私が好きな服を作れるの?」

八重はニコッと笑って頷く。

「やる!やりたい!」

紗南の返事に満足そうに笑う八重。

「よかった。このブランド名が
やっと本当の意味を持つよ。」

「ブランド名?」

紗南は書類のブランド名を見る。

south8south…