柔らかい日差しが差し込み
紗南は目覚める。
目の前には自分を見つめる
八重の顔があった。
紗南はあわてて目を逸らす。
「ひ…人の寝顔見てたの!?」
八重はクスッと笑う。
「歯ぎしりしてたぞ。」
「嘘つき…」
紗南は八重の胸に顔をうずめる。
トクントクンと
穏やかな鼓動が聞こえる。
八重がいる。八重に包まれている。
そんな安心感に笑みがこぼれる。
八重は唇を紗南の額に当て
優しく紗南の髪を撫でた。
「紗南…一緒にNYに行かないか?」
「え?」
紗南は八重の胸から顔を離して
八重を見上げる。
「ずっとじゃない。
こっちの店舗が徐々に増えたら
こっちに拠点を戻すつもりだ。
だけど、しばらくはまだ
あっちで仕事をしなきゃならない。
でも、もう紗南を
置いて行きたくない。」
八重は優しく紗南の髪を撫で続ける。
「そうなればもちろん
紗南の仕事に支障が出る…」
紗南に迷いはなかった。
紗南は八重にぎゅっと抱きつく。
「もちろんいいに決まってる。
私、八重のサポートがしたいから
仕事を辞める。」
紗南がそう言うと
八重もぎゅっと紗南を抱きしめて
「そのことなんだが…
とりあえず服着て話すか。」
八重はふっと笑って
ベッドから抜け出した。

