一番近くて一番遠い







スキャンダルから2ヶ月ほど経った。
紗南は久しぶりに撮影現場にいた。
マネージャーのおかげで
噂は終息し、紗南も笑顔で
あの話題をやり過ごせるように
なっていた。


撮影現場にもちろん
八重の姿はなかった。

「お久しぶり。」

近寄って来たのは絵里だった。

「バカな男。結局全てを失って。」

ニヤッと笑う絵里。

紗南は絵里を睨む。

「どういう意味?」

「あの記事…
誰がリークしたかご存知?」

その一言で確信した。
なんとなく、絵里ではないかと
薄々勘付いていた紗南。

「やっぱりあなたなのね。」

紗南がそう言うと
絵里はクスッと笑った。
紗南はスタジオの隅へ
絵里を連れて行く。