一番近くて一番遠い


「実はさ、1年くらい前に
私失恋したって凛花に言ったでしょ?
相手はカメラマンの
西山 健だったんだけど。 」


その名前を聞いて凛花が驚く。

「マジ!?あの西山さん!?」

「うん。その西山さん。
振られる少し前に
健さんを好きだって事を
坂本さんに話しちゃったんだよね。」

「えぇ!?」

凛花が口をあんぐり開ける。

「そしたらさ、坂本さんは
八重のことを狙ってるみたいで
いつも仲良くしてる私が
気に入らないらしくて。
それで、私は振られてから
もう健さんの事なんとも思ってないのに
まだ彼のこと好きみたいな事をみんなに
言いふらしたんだよね。」

「最悪じゃん。」

「そしたらなんだか
八重と気まずくなっちゃってさ…」

凛花がため息をつく。

「坂本、紗南が八重好きなの
知ってるんだ?」

「多分バレてる…しかも健さんも
私が八重を好きなのが気に入らないって
わざと八重の前で
頭なでてきたりして…」