「はい、ご苦労様。」

出版社の休憩所に座る絵里と健。
絵里は健に封筒を手渡した。
健はそれを受け取り中身を確認する。

「怖いねぇ女の子ってのは。
欲しいもののためなら
金も惜しまないか。」

健は封筒の中のお札を眺めて言う。

「健さんだって怖いわ。お金のためなら自分の事を好きだった女の子も
ハメちゃうんだから。」

絵里はニヤっと笑う。

「ま、紗南があんな下っぱを好きなのが
納得いかないのも事実だったしな。」

そう言って鞄に封筒をしまった。

「またなんかあったら協力するよ。」

健はそう言ってニコッと笑い
出版社を出て行った。