一番近くて一番遠い


「案外
あの二人はうまく行ってんのかもな。」

夜、takaと食事をする八重。
takaの言葉にピクッと反応する。

「そうなんすか?」

八重は平然を装う。
だが、内心は動揺していた。

「結構前の話だけど
健を好きだって紗南が言ってたこと
あったんだよな。
よくあいつら食事に行ってたんだけど
最近はその話も聞かなかったから
どうなってるのか
わからなかったけど。」

ワインを飲みながらtakaが言う。

「俺、お前とお似合いだと
思ってたんだけどなぁ。」

「え?」

「幼馴染っつーだけあって
お前らの掛け合い好きなんだよね。
息あってるし。」

takaの言葉にまた動揺する。

「ま、紗南が
健を好きなら仕方ねーか…」

takaはふぅとため息をつきながら
グラスを回して揺れるワインを眺めた。

「俺は今
恋愛してる場合じゃないんで。」

八重は食事の手を止めて言った。




「なんで?」

takaは相変わらずグラスを弄びながら
八重を見つめた。