一番近くて一番遠い

「おし。忘れもんはないな。」

takaは確認作業を終え
八重の背中をポンと叩いた。

「飛行機初めてらしいな。
ビビってんだろ。」

takaがニヤニヤしている。

「だ…大丈夫です。」

出発時刻が近づくにつれ
強張る八重の顔。
搭乗口へ向かう八重の背中を
紗南がバシン!と叩いた。

「って!」

「気合いだー!」

そう言いながら紗南は笑った。


「お前ほんっと覚えとけよ!?」


「快適な空の旅をー!」

紗南はクスクスと笑って
八重をからかう。

「ほんっとお前らは仲良いな。」

takaが2人を見て笑う。

「仲良くないっす。」
「仲良くないよ。」

声を揃える2人。

「仲いいじゃねぇか。」

ケラケラとtakaは笑った。

そんな光景を、少し後ろから
健が見ていた。






初飛行機は八重の想像よりも
はるかに快適なものだった。
現地は澄み渡る青空に
見たこともないほど澄み切った海。
まさに、リゾートだった。