【続】早瀬くん、好き。




「お、まじかーっ!
俺最近欲求不満でさぁ…」


「俺も俺も。
しかもそこそこ可愛い顔してんじゃん」


そう言いながら私に近づいてくる男たち。


なによ、この人たち…。

気持ち悪い…。


「ちょっとこないでよ!」



反抗をしてみるものの男たちは完全無視で私の肩に触れる。



「きぃ強いなぁ…。
俺気が強い女嫌いじゃねぇぜ」


「俺もー。
逆そそるよなぁ」


「あー、わかるわかる」



…気持ち悪いこの人たち。


そしてあの女たちも異常だよ。


私こんなとこで処女失っちゃうの?

初めては好きな人と…って決めてたんだよ?


ポロポロ


涙が頬をつたう。



けど、男たちは無視して私のセーラー服に手をかける。



イヤだ…イヤだよっ!
誰か助けてッ!




「おいっ!!
お前ら何してんだよッ」



えっ、だれ?




「な、中津じゃん!

やべぇ…俺逃げるわ」


「「俺らも!」」



そう言ってささっと逃げてしまっあ男たち。

「ちょ、ちょっとやばくない?」

「私たちも逃げよっ!」


そう言って女集団も去っていった。

私…助かったの?


よかった、本当によかった…。


「大丈夫か…?」


心配そうな目で私をみる中津くん。


「う、うん…。
なんとか…。

ありがと、中津くん」



中津くんがいなかったら私どうなってたんだろ…。


考えるだけでゾッとする。


「てか…今の由梨たちだろ?

俺のせいだよな。
ごめん…本当ごめんな」



今にも泣き出しそうな顔で私に頭を下げる。


確かに…私がこうなった元をたどれば
中津くんが原因かもしれない。


けど、勘違いしたのは由梨ちゃんたちだし中津くんはちっとも悪くないよ。



「謝らないで…。
中津くんが助けてくれたおかげで私はこうしていられるんだよ?

謝ることなんてないよ」



私が謝りたいくらいだよ。

私と中津くんの噂が飛び回ってるから
もし中津くんの好きな人が同じ学校だったら勘違いされちゃってると思うし…。