「あ…でも、そうゆわけには…」
「鮎原‼︎」
え、誰か私のこと呼んだ?
でもこの声って…
「早瀬くん?」
あ!やっぱり早瀬くんだぁ‼︎
私のこと探しにきてくれたのかな?
だとしたら嬉しいっ、幸せ!
「はぁ…まじどこ行ってんの?
超探したんだけど?」
ふ、不機嫌だ…。
でも、やっぱり私のこと探してくれてたんだ。
へへ、嬉しい。
「ご、ごめんね!
でも探しにきてくれてありがとう!」
「……で、こいつら誰?」
早瀬くんが指差したのは
私と遊びたがってた人たち。
「…あ、いえ。
俺らは別に、はい」
「じゃ、じゃあ俺らは帰るんで…」
そう言ってスタスタと帰ってしまった。
「あれ?
なんで早瀬くんのこと怖がってるのあの人たち」
明らかに動揺しまくりだったよね。
「…さぁ?」
早瀬くんはそう言うけど絶対なんか隠してるなぁー?
早瀬くん意外と嘘つくの下手くそだもん。
「うそー。
絶対なんか隠してるでしょー?」
早瀬くんのことはお見通しなんだからねっ!
「…多分、俺が中学の時に喧嘩した奴らだと思うけど。
よくわかんね。」
あー、確か中学の時は荒れ放題だったみたいだもんね。
「でも、私たちの街とはそれなりに離れてるのに?」
こっち方まで顔が広がってるの?
「まぁ…兄貴とここら辺の人たちとも
それなりに喧嘩したりしたからだろ」
サラッと言うねー。
早瀬くんってそんなに強いのかな…?
実際、喧嘩したのは見たことあるけど
やっぱそこまで怖い人だとは思えないんだよね。

