「‥‥あれ⁇
鮎原じゃん」
いろいろ回っていると、声をかけられた。
「あ、中津くん!
久しぶりだね」
中津くんは隣に水族館の時とは違う女の子を連れていた。
うわ、ナイスバディですこと。
「おう。
あ、彼氏さん元気そうで何より‼︎」
ニコッと笑って中津くんが言う。
「うん‼︎
右腕はまだ骨折中なんだけどね。
あの時はありがとうね」
いろいろ助かったよ。
「‥あの時って何だよ」
黙っていた早瀬くんが言葉を発する。
あ、早瀬くん気失ってたから知らないんだよね。
「あの事件のとき、救急車呼んでくれたの中津くんなの。
ほら私手拘束されて何もできなかったからさ‥へへ」
「ふーん」
自分から聞いとた割には反応うっすいなぁ‥‥。
「ねえ海くーん、誰なの?
この小さい女の子」
ナイスバディなお姉さまが話に割り込んでくる。
小さい女の子‥‥⁈
失礼な。
「誰って‥‥。中学の時の友達だよ」
中津くんはそっけなく答える。
中津くんってこんな人だっけ?
「そんなこと言って、本当は好きな子なんじゃないのぉ⁇」
ちょっと、ナイスバディさん。
私、彼氏持ちですよ。
「あー、でも俺きっぱり振られてるし」
中津くんはさらっと言う。

