【続】早瀬くん、好き。



早瀬くんが目を覚めてから1時間くらいがたった。

早瀬くんはギプスをつけてもらうために
診察室へ行ってしまった。


バタバタしてたからすっかり忘れてたけど早瀬くんのケガも入院も全部私のせいなんだよね…。


一気に罪悪感が襲ってくる。




「鮎原、ジュース買ってきたから
飲め」



いつの間にか戻ってきてた早瀬くんは
右手にギプスをして三角巾をしていた。



「…あ、うん。
ありがと…」



私さえいなかったらこんな目に合わなかったのに…。


でも、ごめん…。


私は早瀬くんから離れることはできないの。



「どうかしたか?
元気ねぇじゃん」



そう言って私の顔を除きこむ早瀬くん。

顔と顔の距離がグッと縮まって

ドキッと心臓が飛び跳ねる。



「あの…っ、ごめんねっ
私のせいでケガさせちゃって…」



「それは西田のせいだろ?
お前は何もしてないから気にすんな」



「で、でも…ッ、
それだけじゃないよ…。

私聞いたの。早瀬くんが何のために私と別れたか。

それなのに…私何も知らないで…ごめん」



1番悩んでいたのは私じゃなくて早瀬くんだったのにね。



「…別に俺が選んだ道だから」



「早瀬くんは…っ
早瀬くんは…まだ私のこと好き?」



これが1番聞きたかったことなの…。