【続】早瀬くん、好き。



愛花に言われた言葉に正直ドキッとした。


だって無理に笑っていたことがバレてたなんて。


誰にもバレない自信があったのにな。


さすが愛花だと思った。


愛花には感謝してもしきれないよ…。




「早瀬くん、今日も来たよー」


私は通いなれた病室のドアを開けた。


私の言葉に早瀬くんは言葉を返してはくれない。

こんなのなれたはずなのに

いつだって


また来たのかよ。


って言われるのを心のどこかで期待している私がいる。



私は棚のところにいけてある花の花瓶の水をとりかえる。



これも私の日課のひとつだった。



その後は何をするわけでもなくベッドの横にあるパイプイスに座って


時間が流れるのを待つだけだった。




チッチッチッ




静かな空間に響く時計の音だって

最初は落ち着かなかったけど
今はそんなこともなくなってる。



それしても今日は疲れたなぁー。


体育なんか長距離走だったし、
授業中に寝ちゃって廊下に長い間立たされたし、

文化祭の準備も疲れた。


私はあまりにも疲れていてパイプイスに座りながら頭をベッドの上にのせたまま

眠ってしまった。