【続】早瀬くん、好き。



チュンチュンー


朝鳥の声で目が覚める。


「…んー、朝?」



私は座りながら眠ってしまってたみたいだ。


……早瀬くんはっ!?



昨日のことを思い出して急いでベッドの方に視線を移すものの、


早瀬くんは昨日と同じ状態で

眠っていた。



胸がどうしよもなく締め付けられた。



「…てか私今日学校だ」



サボりたいけど文化祭の準備とかあるし
休むわけにはいかなかった。



私は早瀬くんを病室に残し病院を後にした。



一回家に戻ってシャワーを浴びた後
急いで学校へ向かう。


完璧遅刻だ。



「心春、遅いよーっ」


教室に入ってすぐに愛花が出迎えてくれる。



「…ごめん」


「…大丈夫⁇
事情は雄介から聞いたけど…。

まだ目覚ましてないの⁇」



雄介くんも西田さんのこととか、
早瀬くんが危ない状況だということを
知ってたのか。


「うん…。まだね。

でも、早瀬くんは目を覚ますよ」



根拠は?

何て聞かれたら根拠なんて
そんなものはないけど


でも、私は信じていたい。



それに、早瀬くんは絶対に



目を覚ますような気がするから。




今はただそう信じていたいんだ。