「…いや、落ちた」

「はぁっ!?落ちた!?何で!?」


なんでって言われても…

驚愕に目を見開いた母の表情は
次第に怪訝な様子に変わる


「誰が受かったの?」


尖った声で問われながら
私は受かったメンバーの名前を挙げた

その名前に、母の顔はまた険しくなる


「…なんで、千華ちゃんが受かっててアンタが落ちてるの?」

「……学年から決められた人数単位で選ばれてるから、千華ちゃんは関係ない」

「アンタ、手ぇ抜いたんじゃないでしょうね?」


…っ

はぁ?なんでそうなる訳?

手なんて抜いてないし、抜くはずが無い

ダンスに関して手を抜いたことなんて
一度だって無い

確かに隙はあったけど、それは
手を抜いたとは違う


流石に私もイラっと来た