「それじゃあ、2回ほど踊ってからオーディションを始めていこうと思います」
和真先生はそう言うと曲をかけた
それぞれが思いのままに身体を動かす
その2回は踊っていればあっという間で
終わった瞬間、一気に緊張が高まった
オーディションは1年から行われた
4〜5人ずつ分けて、1人一回ずつ
踊っていく
その後は、2年3年と同様に続いた
全ての部員が踊り終わった時
和真先生は小田先生と共に
教室から出た
その瞬間教室の空気が緩む
…いや、歪むと言った方が
正しいかもしれない
3年の先輩が間違えたと泣き出したのだ
それにつられるように
他の3年生も落ちただの何だのと
泣き始める


