野球ボールに込めた恋


受かるかもしれないし
受からないかもしれない。


「美佳が頑張って来たことは分かってる。
でも、私立は行ってほしくないんだ。
分かってるだろ?うちは裕福じゃない
いたって普通なんだ。
普通の家庭には私立のお金はひびく。」


お父さんが本音を言ってくれたのは
これが初めてだった。


「……いーよ。あたし竹宮やめて如月にする」