先輩。〜初めての恋〜



「ガチャン」
塾のドアを開く。
そしていつものように自習室へ向かう。
「ガチャ・・・」
「あ! 彩海」
直人先輩・・・!
ヤル気なかったのに、急にヤル気出てきた気がする。
これも気のせい?
「こんにちは。 ・・・今日も暑いですね」
「そうだな」
どうでもいい話をしても、直人先輩は笑顔を忘れない。
いい人だなぁ。
「今日も勉強か?」
直人先輩は私に聞いた。
「そうです」
「偉いな」
直人先輩は、ニコニコしながら言った。
すごいな。 私が見る直人先輩は、いつも笑顔。 目が話せなくて、一緒にいたくなる。
あれ? どっかで聞いたことあるような・・・。
「私は、お母さんが厳しいからやっているだけです」
「それでも、諦めないのが偉いと思うよ」
そんなに褒められると照れますよ。
と言いかけ、課題に目を向けた。
・・・・・・ん? これ、難しいっ。 分からないよ〜!
「彩海? どうかしたのか?」
直人先輩は、私がイライラしてるのに気づいたのか、心配してくれた。
「あ・・・。 ここの問題が分からなくて」
「これは、こっちに代入すれば計算できるよ。 ほら、こうして、次にこうで・・・・・・」
教えてくださいって言ってないのに、教えてくれた。
声に出してないのに、私の気持ちに気づいてくれた。
直人先輩といると、落ち着いて、少し楽しいな・・・。
ドキン…
・・・・・・・・・?
「あ、ああありがとうございますっ! すごい分かりやすい説明でした」
「おう。 また分からなくなったら、俺に言えよ?」
直人先輩は笑った。
・・・目が放せないよ・・・・・・・・・。
ドキン… ドキン…