鈴芽 ~幸せのカタチ~

たっぷり見つめあったあと

イチローは言った。

『結婚しよう。』

その言葉を聞いた瞬間、涙があふれて
おもわず下を向いてしまった。

ずっと聞きたかった言葉。

イチローの中にはきっと無い言葉だと
ずっと思っていた言葉。

『スズメ?』

イチローが両手で私の顔を起こした。

『なんで泣くんだ?

返事は?』

『はい。』

私の顔は涙でくしゃくしゃだった。

そんな私の顔にイチローはやさしくキスをした。