鈴芽 ～幸せのカタチ～

その頃売店ではもう一つの
話が行われていた。

『また君か…。』

『お願いします。
スズメさんに会わせてください。』

イチローが父をつかまえていた。

『何度きても無駄だ。帰りなさい。』

『お願いします。
せめて話をさせてください。』

イチローは何度も頭を下げた。

『君は会って何を言うつもりなんだ？

娘がもうお前には振られるだろうと言っていたが
どっちが本当なんだ？』

イチローは驚いて頭を上げた。