鈴芽 ~幸せのカタチ~

『父が今売店いってるので
何も出せなくてすいません。

冷蔵庫にジュースが入っていると
思うので勝手にあけてください。』

『気にしないで。おかまいなく。』

聡子は笑った。

なんだかすごく気まずい空気だ。

まさか、イチローからではなく、
元奥さんの口から宣告されるのか。

せめてイチローの口から先に聞きたかったな。

たまらなくなって、話をきりだした。

『あの、何か話しですよね?
もう覚悟はできてますから。
はっきり言ってください。』

聡子はクスッと笑った。