鈴芽 ~幸せのカタチ~

『ごめんね、もう遅いから送ってあげる。

また勝手に来たことバレたらお母さんに怒られるでしょ?』

そう言って喫茶店を出た。

理名ちゃんは納得いかなさそうな様子で、
終始無言だった。

理名ちゃんの姿を横目でみて、
やっぱりこの子にはかなわないなと思った。

駅まででいいと理名ちゃんは言ったが、
あたりはもう薄暗かったので、
家の前まで送ると無理やり言った。