『お父さん!
次あっちいこ!』

理名は大はしゃぎでイチローの手を引っ張っていた。

家族でどこかに出かけたことも、
ましてや理名と二人で遊んだことがなかったイチローは
最初すごく戸惑っていた。

でも理名の嬉しそうな顔をみているうちに、
次第に和んできた。

夕ご飯もファミリーレストランで一緒に食べ、
時間はあっという間に過ぎた。

家まで理名を送るみち、理名がイチローに聞いた。

『お父さん、今度はいつ会える?』

『うーん。どうかなぁ。』

理名は黙り込んだ。