行ってくる、そい言い残して大きい背中が去っていく。
待って、っていてるのに先に行ってしまう。
私があんまりに取り乱すから、その大きな背中の持ち主はこっちに戻ってくると、優しく笑って何かを言っている。
でも暫くするとまた去っていった。
待って、行かないで。
お願いだから、行かないで!
ら「お願い…いかないで……ひじ、」
土「おい、らん!らん!」
ら「え…
あぁ、夢か…」
ぱち、と目を開けると土方が苦笑してこっちを見ている。
ら「ごめん、結構寝てた。」
縁側にいたはずなのに、土方の自室の布団でぐっすり朝まで寝てたみたい。
土「ククッ、一体全体どんな夢を見てだんだ?」
ら「夢?」
土「お願いだから、行かないで土方だとよ。」
は!?
そんな寝言言ってた!?
ら「何それ…めっちゃ恥ずかしい!」
確かに土方がどっか言っちゃう夢、見てた気がする。
土「そんなに戦場いかずに陣でまってるのがつらいのか?」
ら「ん〜…」
土「正直に言え。」
ら「えっと、うん。つらい…ね。」
そう言うと土方は考え込んでしまう。
ら「なんかさ、戦場いくと無我夢中だから余計な事考えなくていいし自分の手で守れる。
けど、ここで待ってると遺体とか怪我人とかどんどん運ばれて来て、皆んながいるんじゃないかとか考えちゃうんだよね…。ちょっとつらいかな。」
土方たちが私の為に提案してくれたけど、案外つらかった、のかも。
土「分かった。お前に判断を任せる。陣で後援するか一緒に戦うか。
だが、予想より苦戦させられてるかりてめぇの命の保証なんざねぇ。」
ら「いいの?」
土「……俺は、嫌だけどな。」
ふい、と照れたようにそっぽを向くと身支度を始めて
土「死ぬことだけは許さねぇ。ちゃんと生き残れ。」
私が選ぶ選択肢が分かっているかのようにそう言う。
ら「ありがとう。」

