表に出て行くと、背の高い沖田さんの姿が見える。
よかった…一番隊は流石精鋭揃い、損害はそこまでないみたい。
ら「沖田さん!!」
沖「らんさん!夜襲は成功しました。でも…その分の損害があります。なので、」
ら「手当て、ですよね?」
沖「つらいと思います。あなたの部下のだれかも死傷している可能性がありますから。」
ら「分かってます。
沖田さんは、ちゃんと休んでください。向こうにおにぎりありますから。」
浅葱の羽織が血染めになっている。
どんな死闘があったのか私にはわかんないけど、
陣営に運ばれていく遺体と負傷兵の多さに、無意識と勝ちの代償がどれだけ大きいのか理解することができた。
土「らん!」
陣でみんなの手当をしていると土方が入ってきた。
よかった、やっぱり土方は勝負に強いなぁ。
ら「無事で…」
土「こいつ、見てやってくんねぇか!?」
ら「?」
慌てたように1人の兵士を連れてくる。
ら「もちろんいいけど、この人…」
ぐったりとしたその隊士の顔はよく見えない。
けど、なんか見覚えのある感じがする。
ら「ね、ねぇ…土方、もしかして。
十伍…?」
十「らんさん…?」
ら「なんで」
十「はは、…ヘマしちゃいました」
十伍は苦笑すると右腕を差し出してくる。
十伍の肩に銃弾が撃ち込まれている。命に関わるわけではなさそうだけど…刀を握れなくなれば武士として終わり。
ら「大丈夫だから…いますぐ、治療するから、諦めないで!
土方!十伍を抑えといて!」
土「お、おう…」
山「らんちゃん、弾抜いたら症状見るから声かけてな!」
ら「はい! 十伍、歯ァ食い縛れ!」
十伍の撃ち込まれた銃弾に横に置いてあった酒を思いっきりぶっかける。
十「ゔっ…くっ。」
ピンセットみたいなものでが肩の弾を慎重に抜く。
十「いっ…てぇ!!」
土「おい、らん。どうだ?」
ら「わかんない、山崎さんじゃないと詳しいことには。」
カランッ
弾をひき抜くと、十伍は気を失う様に脱力した。

