お勘定を済ませてまた歩きだす。
土「もうすぐ、祇園じゃねぇか。
少し早かったか。」
ら「いいよ、お腹すいたし!
あ、芸姑さんだ!きれーな人。」
土「そうか?
‥‥‥‥‥。」
土方はその芸姑さんを見て固まっている。
ら「どうした?」
土「やべぇ。ほったらかしにしてた昔の馴染みだ。」
馴染み‥ね。
きれーな人だもん。
そりゃ、土方とお似合いですよ。
ら「ふーん。挨拶してきたら?」
土「ばっ!するかよ。いくぞ。」
目立たないようにそろそろ道をいくが
そこは芸姑さんの置家が沢山在るところみたいで‥。
「なぁ、あれ、土方様ちゃう?」
「ほんま。いつ見ても素敵やわ。」
「うちの姉はんいってたんやけど、お馴染みが沢山いはったんのに、急に来んようになったて。」
「え!?じゃあ、あの背の高いおなごはんがお馴染みはん?」
「いややぁ。羨まし。」
散々、聞こえるわけですよ。
土方の《戦歴》が‥‥‥‥。
ら「ねぇ~。土方さーん。」
土「な、なんだ。」
ら「凄い注目されてますけど?」
土「うぜぇな。」
ら「ホントに。それよりさぁ、何人に手ぇだしてるのさ。」
土「うっ。
まぁ、沢山?」
でしょーねっ!!
ら「モテモテ、ひゅ~~☆」
すると、一人の女のひとが近付いてきた。
「土方はん。覚えてはります?
うち、翡翠どす。
お久しゅう。」
翡翠‥‥‥‥。
どっかで聞いたことがある。
ら「あ‥。」
土方が寝言でいってた人。
土「翡翠か。久しぶりだな。
なんの用だ。」
翡翠「なぁ、なんでうっこと来てくれへんの。あんなに馴染みにしてくれはったのに。」
翡翠さんも、お馴染みか。
いくつなんだろ、翡翠さん。
なんか、色気と艶が半端ない。
嫉妬するかも。
土「昔はな。
あれはおいただ。いまは、こいつしかいねぇ。」
翡翠「ふぅん。そう。
また、戻ってきてくれはらないかな‥なんて。
ふふ、どこいきはるの?」
土「蕎麦屋だ。」
翡翠「あそこですやろ。すぐそこ。」
土「あぁ。じゃあな。」
翡翠「お気をつけて。
可愛い恋仲はんも、ほな。」
ふっと口をあげてスタスタと歩いていってしまう。
ら「なにあれ‥。」
土「すまねぇな。気ぃ悪くしたか?」
ちょっとしたけど、申し訳なさそうだしいいや!
ら「ヘーキ。いこ?そこなんでしょ?」

