私は、精一杯の勇気を持って、
また、放送室に向かった。



重い、防音の扉を開けると、
一人分座れるくらいの隙間ができているスペースに腰掛けている君がいて。




この手紙渡せるかなって不安な気持ちでいっぱいだったことを忘れてしまいそうな笑顔で君が微笑んだね。


「これ…」



震える手で差し出した手紙。



私より少し大きい君の手が、優しく手紙を受け取ってくれたの。



受け取った時ほんの一瞬だけど、手と手が触れ合って、頬が赤く染まる感覚がして、
慌てて顔を背けたけど、
君の顔はどうだったのかなって、


後で知りたくなったりもしたんだよ。