月日は流れて、もう、いつの間にか3月になっていた。


藤青野球部は、何とかセンバツ出場を果たし、あたしも、だんだんとマネージャーが身についてきたと思う。


相原先輩と辻先輩は、ドラフトにかけられ、相原先輩は1位指名で、辻先輩は3位指名で別球団にプロ入りを果たした。


キャプテンは、持ち前の学力を生かして、医療の道へと進むらしい。


多分、キャプテンが医療の道を進むのにはきっと空さんの影響があるんだと思う。


川崎さんと美和さんも医療系の道に進むとメールで知らされた。


あたし、今になって思うんだけど、やっぱり空さんは生きているんだと思う。



空さんは


相原先輩に自分の道をすすめと、道を示し


藤青野球部には、てっぺんに向かう大切さを示し、


キャプテンや川崎さん、美和さんには自分の生きざまをから、命の尊さを示した。



皆、皆、空さんが生きた証を背負って前に進んでいる。



だから、自然と強くなる。


空さんが強かったから、負けじと皆、強くなる。








「彩ー!もう少しで卒業式終わるらしいよ!行ってきなよ。相原先輩のところっ!」



丁度、練習が休憩になった時、真帆があたしにそう笑いかけた。