ピッタリと俺の胸にレイはほほをくっつけた。
それだけで、愛しい気持ちがわき上がる。
「はあ。やっぱり…。」
レイが一人言のように呟くと、俺の胸にほほを擦り付ける。
「レイ?」
不思議に思って、レイの髪を撫で、名前をよぶ。
「あ、ごめん、話だったよね?」
「うん、そうだけど、その前にやっぱりって何?」
そう聞くと、レイが無言になった。
普段、ものをはっきりと言うレイがこういう態度をとる時は、照れている時だ。
最近、パターンがわかるようになった。
で、レイが照れるって事は、俺にとってはいい事で。
ぜひ、これは聞くべきだと思う。
「ほら、聞かせて?レイの心を見せて?」
レイはこの言葉に弱いようで、ため息をつくと、しどろもどろ話し出した。
「し、将は…。横須賀で初めて私と会って…いつくらいから、その…私のこと、その…いい、って思った?」
突然の質問。
だけど、答えは簡単だ。
「レイに声をかける前、しばらく見とれてた。」
「えっ?喋ってもいないのに?」
「そうだよ。一目惚れだった。そんな事初めてだったけど、レイから目が離せなかった。」
「そっか…私は、将に病院で、聞きたい事があるって、腕を捕まれた時。」
「ええっ!?それって、初めてあった日だよね?俺に全然感心示してなかっただろ?」
「…そうだけど。腕をつかまれて、ドキドキした。」
「え?」
ちょっと意外な言葉だった。

